「事業承継」 はじめの一歩は〇〇〇すること

「あなたの事業を承継しろと言われても、何から始めればよいのかわからない」

よくお聞きするご相談です。

 

私も「富士山頂まで登山しなさい」と言われたら困ってしまいます。

(登山をしたことがないので。笑)

 

あなたの事業承継のために、何から始めましょうか?

 

おカネのこと?

つまり、税金のこと?株価対策のこと?

 

ヒトのこと?

つまり、後継者を選定すること?人事制度や評価制度を見直すこと?

 

どれも必要なことです。

ただ、順番はどのように決めたら良いでしょうか?

 

専門家として私はこのようにアドバイスします。

 

「自分の歴史を振り返ってください」

 

言い換えると、「自分史を作ってください」とお願いしています。

 

そのように言うと、たいていの方が創業したころのことから語り始めます。

 

私が言っているのは、会社の歴史ではなく、社長自身、あなたの人生の歴史です。

 

ご両親はどんな方でしたか?

あなたや、あなたの兄弟が小さいころ、どんな職業をして育ててくれましたか?

小学校の時の担任の先生を覚えていますか?

中学の時は、どんな部活動をしていましたか?そこでは、どんな役割を担いましたか?

高校の時には、どんな教科に興味がありましたか?

 

一見、遠回りに思えるかもしれません。

事業のことと関係ないのではないかと思われるかもしれません。

 

けれど、この過程がなかったために、せっかく一緒に作り上げた事業承継計画を、実行直前で白紙に戻してしまう方が少なくありません。

ご自身が育てられた会社を手放すことは、その第一線から立ち去ることは、そう簡単にできることではないのです。

 

***

 

物語には「はじめ」「なか」「おわり」の三つの構成があるそうです。

「はじめ」 あなたは生まれ

「なか」 事業を興し

そして今、会社の命を誰かに託そうとしている。

 

どうしてあなたは会社を興したのですか?

どのように考えて、今の業種を選んだのですか?

一番苦しかったことは何?と聞かれたら、何と答えられますか?

一番楽しかったことは何?と聞かれたら、何と答えられますか?

あと10年あったら、何を成し遂げたいですか?

もしも創業の時のあなたに会いに行けるとするなら、何とアドバイスしますか?

 

あなたの自分史、あなただけの物語を、私に聞かせてください。

 

事業承継は「おわり」ではなく、次の人生の始まりである。

そのためのお手伝いを 精一杯つとめます。

 

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